去年、お腹を切った(手術)お客さんが「65才です」と言われると、その場にいた他のお客さんが一斉に「えー。うそー」と言った。
「幾つに見えますか」と嬉しそうに本人。
「55才くらいにしか見えない」と誰かが言った。
私は内心、そりゃー言い過ぎ、ほめ過ぎーと思ったが黙っていた。
去年、手術をしたのでお医者さんから酒、煙草を自粛するように言われたが、残り少ない人生、好きなようにしようとビールを飲み煙草を吸っておられる。
そこでこのお客さん、何時死ぬか分からないのでお墓を買うことにしたらしい。
親の墓は別にあるのに、独身である自分専用の墓を買うと言う。
一区画半畳くらいが150万円。一区画では狭すぎるので四区画買うとして600万円。
墓石が200万円。
計800万円を出して墓を買う予定とか。
これまで色々面倒を見てきた甥とか姪に墓参りをしてもらいたいらしい。
親は死んでいないので兄弟に話したらみんなから反対されたらしい。
姪っ子は「お参りをして上げる」と言ったらしい。
ここで他のお客さんから一斉にブーイング。
「甘い、甘い。考えが甘い」と。
「お参りに行くって、口だけよ」
「親の墓にも年に1回行くか行かないのご時世。誰が伯父さんの墓などお参りするものか」
「自分だけの墓など買わないで、親と同じ墓に入った方がまだお参りをしてくれるよ」
「もし何だったら共同墓地に入れば良い」
「800万円がもったいない。生きている中に使えば良い」
本当にみんなが参加して反対をした。
暫らく墓を買うと言い張っていたご本人「そうかな。考え直してみる」とのこと。
墓を買う話で盛り上がった今夜でした。
店の開店後、初めてKちゃんがTちゃんと来てくれた。
「(前の店と)メンバーが代わっていない」とのこと。