Iさんの来店。
Iさんは散髪か買い物の時しか店に来てもらえない。
奥さんの目が厳しいから。
今夜は靴を買いに来たついでに寄ってくれました。
ウーロン茶を飲んで、歌を数曲、唄って帰るIさん、息抜きは出来ましたか?今度は散髪の時ですね。楽しみに待っています。
NちゃんとAちゃんの来店。
Aちゃんのお父さんが入院をされて、お医者さんからAちゃんは言われたそうです。「覚悟して下さい。お父さんは生きては家に帰れません」と。老衰で臓器が全部、弱っているそうです。水も飲めない状態だそうです。
先生の話を聞いてAちゃん、頬に一筋、涙がこぼれたそうです。
Aちゃんはこの前、店に来た時から3キロ痩せたそうです。
“病院から連絡が入るのではないか?”と、Aちゃんは絶えず携帯電話を気にしていました。
H君とKちゃん(53才)の来店。
お母さんと2人暮らしのKちゃんは去年の暮れに入院をしたそうです。
身体がだるく高熱が続いたそうです。
“もう駄目だ”と覚悟をして自分で救急車を呼び、兄弟に電話を入れたそうです。家の前には総合病院があるけれど、その病院はやぶ。その病院でお父さんは亡くなったそうです。救急隊員に「その病院だけは止めてくれ」と叫び、他の病院に運んだもらったそうです。
救急で入院したけれど、原因がなかなか判らなかったそうです。
肝臓に膿が溜まっていたのでウイルスが原因かも?と云うことになり医者に「貴方は北欧館やロイヤルに行きますか?」と聞かれたそうです。
ウイルスが原因なら男性同士の(不特定多数との)セックスが原因。
Kちゃんは「行きません」と答えたそうです。
ここで問題・・・
Kちゃんは先生に「北欧館?ロイヤル?それって何ですか?」と、ノンケぶって聞かなかったのかな?
結局、原因は肝臓に大腸菌が入ったせい。
1ヶ月間、入院をしたそうです。正月は入院患者はほとんど帰されたけれど、重病のKちゃんは入院したままだったそうです。
入院中の話を面白おかしく話してくれました。
6人部屋で隣のベッドは紋々を全身に入れた可愛い83。83がやたら話し掛けてきて(高熱で苦しんでいる)Kちゃんは困ったそうです。
Yちゃんは今日、東京から帰って来たそうですが、財布を落としたそうです。
Yちゃんの携帯電話に「財布の落とし物ですよ」と電話が着たそうです。
電車の清掃の人が見つけて届けてくれたそうです。
「何で自分の財布と判ったのだろう?」と、Yさんが財布を調べました。
Yさんの身元が判る物がただ一つありました。
Yさんが靴を修理に出した時の預かり書。
その紙に、Yさんの携帯電話番号があったのです。
良かったね、Yさん。
「今夜は財布が見つからなかったと思って、どんどん飲みましょう。ボトルをおろしましょう」と私が言うと、「ボトル、何本おろせば良いの?」とYさんは笑って言いました。
Yさんは「東京でコンサートを2日、して来た」と言っていました。