金曜日

今夜、最初のお客さんはAちゃん(66才)。

Aちゃんが30才を過ぎの頃、岡山に単身赴任をしていたそうです。

米子に出張していた学校の先輩と「出張帰りに、岡山駅で会おう」と云うことになったそうです。

その先輩は学生時代からAちゃんに好意を持ってくれていた人だったそうです。

その先輩と駅で会うと、「ゲイスナックに行こう」と、先輩が言い出して、連れて行かれたそうです。

ゲイスナックはビルの地下1階に数軒あったそうです。

まずはOと云うスナックに行き、次はSと云う店に行ったそうです。

Sと云う店が気に入ったAちゃんは、その後も1人で行くようになり、マスターとも親しくなったそうです。

その店で知り合った2才下の男と親しくなり、一緒に飲み歩いている中に肉体関係が出来て、Aちゃんは組合員になったそうです。

岡山にはレズの女性(ママ)が、朝まで営業をしているお好み焼屋があって、そこにもよく行ったそうです。

ママの相手の女が店を仕切っていて、駅などからノンケの男を(店の売り上げの為に)拾って来て、その後、ノンケの男をゲイスナックのマスターに紹介していたそうです。

早く言えば、ノンケの男を回していたのね。

誰か、ノンケの男を「かけふの店」に回して、お願い。

岡山には3年いたそうですが、最高に楽しい日々だったそうです。

大阪に戻って来てからは、堂山のIとかTと云う店に行き出したそうです。

子供は息子と娘が1人ずつ。

2人の孫がいて、もう直ぐ3人目の孫が出来るそうです。

今はすごく幸せな日々のようです。

Bさんは、むかし働いていた職場のOB会を、終えてから来店。

“今年はまだ1回も「かけふの店」に飲みに行っていないな”と思い出して、わざわざ新世界まで飲みに来てくれたそうです。

でも、何故かBさんの様子が変。

陽気にしていたかと思うと、なぜか涙を拭いているような仕草。

「どうかしたの?」と聞いたら、「12違いの兄貴が17日、87才で亡くなった」と、Bさん。

Bさんを可愛がってくれたであろうお兄さんを思い出して、Bさんは涙を拭いていたのですね。

私は、何と言って慰めて上げたら良いのか、言葉が見付かりませんでした。

11時半頃、お客さんが次々に会計をされて、5人が一緒に帰られることになりました。

エレベーターが来た時に2人くらいの先客。

それに5人が乗られて、エレベーターが降りて行きました。

エレベーターは2階に止まった様子。

私が店に戻ると今、帰ったCちゃんから電話。

「エレベーターが止まって動かない。閉じ込められている」との電話。

岡ちゃんが管理会社に電話をした後、2階に行きエレベーターのドアを開けようとしたら、なんとか開いて、みんなが出て来たそうです。

「何人か正確には分からないけれど、10人くらいは出て来た」と、岡ちゃん。

「怖かったわ」とDちゃんが言うと、「良い経験したじゃない」と、Eちゃんが言ったそうです。

その後、数分して管理会社の人が到着して、エレベーターを点検していました。

重量オーバーで止まったのでしょうか。

何分くらい、みんなは閉じ込められていたのでしょう。

ちなみに、エレベーターはシンドラー社ではありません。