水曜日

Aさん(60半ば)と、Bちゃん(Aちゃんより一回り下)は今日、仕事を昼で切り上げ、四天王寺大阪市)に花見に行って来たそうです。

四天王寺の境内の桜は、まだ3、4分咲でしょう」と私が言ったら、「四天王寺の極楽浄土の庭(有料)の桜を観て来た」と、Bちゃん。

咲き終わった桜の木も、今が盛りの桜の木も、まだ蕾の桜の木もあったそうです。

その後、新世界の近江屋で、ビールを飲みながら串カツを食べたとか。

Aさんは近江屋の串カツが好きだそうです。

「昼から飲んだので酔ってしまった」と、頬に両手を当ててAさんは言いました。

酔ったぶん、AちゃんもBちゃんの饒舌で、色いろの話しをしてくれました。

30年近く前、Aさんは九州に赴任していたそうです。

夜、スナックで飲んでいたら、Bちゃん(20過ぎ)が入って来たそうです。 そのBちゃんにAさんは一目ぼれ。

暫くして、AさんとBちゃんは付き合い出したそうです。

ある時、スナックでAさんに、「Bちゃんは金髪の人と付き合っているよ。あんた(Aさん)のことはタイプではないらしい」と、耳打ちをした人がいたそうです。

その人はBちゃんに気があり、2人を別れさそうとして言ったのかも。

気になったAさんは、店のマスターに聞いたそうです。

「Bには付き合っている人がいるらしい。そうかな?Bは俺のこと、タイプではないのかも?」と。

そこで何を思ったか、マスターが言ったそうです。

「そうかも」と。

それからAさんは、モンモンと思い悩んだそうです。

「Bには好きな男がいる。俺がBの本命ではないんだ」と。

Bちゃんに「お前には好きな男がいるのか?」と、問いただしたりは1度もしなかったそうです。

それからAさんは、「俺はお前の為に、身を引く」と、一方的に別れを宣言。

Bちゃんはなんで別れ話になるか、チンプンカンプン。

そのまま2人は、別れてしまったそうです。

それから20数年が経ち、Aさんはお医者さんに言われたそうです。

「貴方は膵臓がんの疑いがあります。数値が高いです」と。

「ア〜、俺は確実に、死ぬ」と、Aちゃんは覚悟。

仕事上の人(恩師)の知り合いのお坊さんの所(東京)に行き、得度。

2週間の休みを取り、お寺で修業をしたそうです。

お寺での夜、AさんはBちゃんの夢を見たそうです。

それを切っ掛けに、Bちゃんに会いたいと思うようになったとか。

AさんはBちゃんに会いたい一心で、九州に行き、Bちゃんの行くへを探したそうです。

お店のマスターが、Bちゃんの年恰好に相当する人達にメールの回覧板。

メールの回覧板を見たBちゃんの友達が、「これ、お前のことと違うか?」と言って来たけれど、Bちゃんは確信はなかったそうです。

皆の協力を得てやっと、AさんとBちゃんは再会。

関西と九州で、交際がまた始まったそうです。

毎週、金曜日の仕事が終わるとAさんが九州へ。

月曜の朝一番の新幹線に乗り、会社に出社。

それが1年間続き、AさんがBちゃんに言ったそうです。

「俺と一緒に住まないか?」と。

Bちゃんも考えた末、関西で仕事を見つけ、2人は同棲を始めたそうです。 それが5年前。

すい臓がんに関しては、お坊さんの知り合いの東大の先生に診てもらったら、「貴方はガンではありません。5年間の生存を保証します。5年後にまた来て下さい」と、先生。

5年が過ぎたので、先生にまた診てもらったら、「これからの5年間の生存を保証します」との診断。

2人には色々あったけれど、おっちょこちょいで短気なAさんの独り相撲だったのかも。

まー、別れていた期間(約20年)はあったけれど、今は仲の良い2人。 めぐり合えて、良かったね。

kさん、初心者さん、コメント、ありがとう。

初心者さん、私の答え、参考になりましたでしょうか?