Jちゃん、お父さんと来店。
お父さんは70才代後半で職人さん。
年はいっているけれども職人の看板は、家に出したままにしておられる。
そうしたら「仕事をして下さい」と注文が来たらしい。
久し振りの仕事。
さび付いた道具をヤスリで磨いたとのこと。
「仕事が終ってお金が入ってきたら、二人でスッポンかマムシ(蛇)を食べに行こう。そして鼻血を出そう」と言っておられた。
鼻血が出るかどうかは別にして、元気なお父さんと仲の良い二人に乾杯です。
Aさん(60代)、お連れさんと来店。
お連れさんは43才でSちゃん。
奥さんと19才をかしらに娘が三人いるとのこと。
Sちゃんは36才の時に電車で痴漢に会い、オケケになったとのこと。
それまではオケケのケは全然なかったとのこと。
Aさん、Sちゃんは過去に付き合った男の話はお互いに包み隠さず全て話しておられる様子。
SちゃんにとってAさんは3人目の人とか。
はたしてAさんは何人と付き合ったと話しておられるのかな。
私が知っている範囲でもかなりの人数になると思うけれど。
二人共、カラオケで唄うのが大好き。
何曲目かに「ふたりの大阪」をデュエットされたので、私はお帰りになるのかなと思って、Oちゃんに「お愛想」と言ったらAさんに言われてしまった。
「10時半までいます」と。
「ふたりの大阪」をラストソングにされているお客さん(アベック)が多いので、私はてっきりお帰りになるものと早合点をしてしまいました。
失敗。大失敗でした。
ちなみにAさん二人は「浪花恋しぐれ」をラストソングにしてお帰りになりました。
Jちゃん二人は「ふたりの大阪」がラストソングでした。
Bちゃん、駆け込むように来店。
「今夜はウーロン茶ですか?ビールですか?」と聞くと、「今夜は車だけれどもビールにします」とのこと。
「今夜は新世界で泊まりですね?」と言うと、Bちゃんはニコリとしました。
なぜBちゃんが駆け込むように店に入って来たか話し始めました。
「近くの駐車場に車を停めたの。停めた自分の車のドアが全てロックされているか車の周りを点検して回ったの。そうしたら隣に駐車中の車の後ろが開きっぱなしなっていたの。閉め忘れかなと思って中を覗いたらスッポンポンの男が座って、団扇で扇いでいたの。どう思う。それを伝えたくて“かけふ”に急いで来たの」と。
店の中は騒然。
露出狂のオケケかしら?男を待っているのかしら?単なるノンケが暑くて裸になっていたのかしら?
話してばかりいても埒(らち)があきません。
「僕が見に行く」と言うと、Oちゃんが「自分が見て来る」と言って店を出て行きました。
そして、帰って来て言いました。
「ベージュ色のパンツを穿いて寝ていたよ。車の側で何気なく立ちションをして中を覗いた。年は60くらいだったよ」と。
今度はRちゃんが見てくることになりました。
Rちゃんは帰って来て言いました。
「パンツを穿いていた」と。
今度はみんなが止めるのを制して私が行くことにしました。
駐車場に行ったら、確かに目的の車が停まっています。
どうしたら良いのだろうと思案している所に、顔見知りの人が通りかかり頭を下げられしまい車の中を見ることが出来ませんでした。
私は不発に終ってしまい残念。
裸の男の話を延々とみんなでしながら店を閉店としました。
帰る時に見たら、まだ車は停まったままでした。