Kちゃんにとって大事な日

今夜はOちゃんだけで、一人で店をする日。

私は休みを頂いた。

Oちゃんが店に出かけた後、部屋の掃除と便所掃除をして、昼の仕事の事務を取っていると、店から電話。

「(お客さんが)誰も来ないよ」とOちゃんから電話。

「もし、9時になっても誰も来なかったら電話をちょうだい。僕が飲み行くから」と言って電話を切った。

電話を切って間もなく、また電話。

「Kちゃんが来た。今日はKちゃんにとって大事な日だからかけふに来るようにと、Kちゃんが言っている」とOちゃんから電話があった。

私は仕事を辞め直ぐに家を出て、タクシーに乗って店に向かった。

タクシーに乗ったのは良いけれど、信号という信号がみんな赤信号になり、なかなか新世界に行けなかった。

Kちゃんにとって大事な日とは何のことだろうと心配をしつつ。

店にやっと着いた私に、Kちゃんが言った。

「今日、会社を辞めたよ」と。

辞表を出して受理されたらしい。

職場の仲間は辞めないでくれと、嘆願書まで出してくれたらしいが。

前々から会社の社長や上役の方針、やり方はおかしいと言っていた。

長年勤めていた仲間も、最近3人も辞めたと言う。

人員が減らされ、残った人間でやっと仕事をこなしている状態だったと言う。

33年間勤めた会社を辞めてセイセイしたと、強がりを言っているKちゃん。

心の中では寂しいだろうな。

何と言って慰め励まして良いか分からなかった。

そこにMちゃん(富山)の来店。

スナックMに勤めている時に時々来てもらっていたMちゃんが、やっとスナックかけふに来てくれました。

YPが、スナックMのお客さんの中で1番歌が上手だと褒めていたMちゃんです。

神戸で入院をしていた叔母さんが亡くなったので、もう大阪に来る用事がなくなったとのこと。

今度は何時来れるか分からないとのこと。

何だか寂しい話が続いた一夜でした。