今夜、最初のお客さんはAちゃん。
最近、付き合い始めた彼と堂山(北)のスナックでデートだとか。
待ち合わせまでの時間をかけふの店で過ごしてくれました。
Kちゃんの来店。
Kちゃんはだいぶ前に風邪をひいたのですが、まだ咽が痛いそうです。
KAちゃんの来店。
KAちゃんとAちゃんは知り合いなので、KAちゃんの顔を見てAちゃんは「ウォッ」と声を上げ、「久し振り」と言い、嬉しそうな顔をしました。
KAちゃんに「変った事、面白い事なかった?」と聞いたらKAちゃんが話し出しました。
「阪急電車を止めた事がある」と。
KAちゃんは京都に帰るべく最終の特急電車に乗ったそうです。
各駅停車の電車に乗り換える為に特急を降りようとした正にその時、低血糖で倒れてしまったそうです。
車掌と乗客に抱きかかえられてベンチに運ばれたとか。
遠くの方から聞こえてきだした「大丈夫です?」「大丈夫ですか?」の声がだんだん近くなり、意識を取り戻したそうです。
意識を取り戻す時は最高に気持ち良かったそうです。
それから、仕事を終えた若い駅員が、わざわざKAちゃんの最寄駅まで付き添ってくれたそうです。
若い駅員は石橋に帰らなくてはならないのにKAちゃんに付き添ってくれたそうです。
駅員は最高に可愛かったそうです。
「電車を止めた」のではなく「電車を遅らせた」と言うのが正解かな?
でも、「意識が戻る時、最高に気持ち良かった」とKAちゃんは何度も言っていました。
Sよりも気持ち良かったのかな?
「幽霊を見た」とKAちゃんは話し始めました。
社内旅行があったそうですが、旅先で同僚が心臓麻痺で死んでしまったそうです。
旅行から帰り出社したら、死んだはずの彼が自分の席に座っていたそうです。
「彼を見て、鳥肌がたった」とか。
「はっきり見えた?」と聞いたら、「ぼんやりとしていて陰が薄かった」とKAちゃんは言っていました。
「死んでしまった事を彼はまだ気付いていないんだね」と言うと、KAちゃんは「そうだね」と言いました。
そこで私はAちゃんに言いました。
「隣りに座っている(昨年末、交通事故で死にかけた)Kちゃんに足があるかどうか見てくれる?」と言うと、AちゃんはKちゃんの足元を覗き込んで「ある。ある」と言ったので、みんなは大笑いをしました。
それからが・・・・。
KAちゃんが小さな声で、私に耳打をしました。
「彼が理想だ」と。
私は一瞬、誰の事かと思っていると、「Kちゃんだ」と言うではありませんか。
また小さな声で「こんなに理想の人にあったのは初めて。こんな気持ちになるなんて不思議」とまで言うのです。
Aちゃんがデートの為に帰ったのを機に、Kちゃんに席を移動してもらいKAちゃんの隣りに座ってもらいました。
それからと云うもの、KAちゃんはモジモジしっ放し。
Kちゃんがトイレに行った時、またも耳打ち。
「彼、指はしてるね」と。
その事をトイレから戻ったKちゃんに言うと、「(外したいのだけれど)太って指輪が取れなくなった」と言って指輪をゴリゴリ抜こうとしました。
そこでKAちゃんがKちゃんの薬指に触りました。
そしてKAちゃんは私の顔を見て小さな声で「触ちゃった」と嬉しそうに言いました。
KAちゃんは男を知ってまだ数年。
惚の字になったのは初めてなのかもしれません。
KちゃんとKAちゃんは歌を代わりばんこに唄い、一緒に唄える歌は1番2番と交代で唄っていました。
みんなは明日、仕事。それぞれに帰って行きました。