月が変わって(月ごとの)暦をめくると暦は後、2枚。
なんと表現していいか判らないけれど“何となく淋しい感じ”です。
今夜の新規さんは2人。
何となく落ち着いた感じで白髪。「(60才半ばかな、と思い)隠居生活ですか?」なんて聞いたら、「そんなもんです」との返事。
通称名はNさん。歳を聞いてビックリ。57才とのこと。
隠居生活ですか?何て言って、本当に失礼しました。
来店中のSちゃん、TちゃんとNさんで過去の恋愛についての話になりました。
Sちゃんは、20才代の時に大恋愛をしてストーカー行為までしたそうです。そんな自分が嫌になり、恋愛はしないようにしたそうです。
Tちゃんは大恋愛をすると、すごい焼き餅焼きになり前後の見境がなくなってしまうそうです。恋愛中の男が浮気でもしたりしたら、男がいない間に男のスーツをハサミで切り刻んだり電気製品をぶっ壊したりしたことがあるそうです。
新規さんのNさんは大恋愛の末、相手の男に「一緒に死んでくれ」と、迫ったことがあるそうです。
相手の男とは些細なことで4、5年前に別れたそうです。
Tちゃんは今、大恋愛中。
かけふのブログを見ている(恋愛中の)彼に(ブログで)「君に出会えて幸せです。4年ぶりで真実の愛に出会えました」と伝えてと、Tちゃんに言われました。
Tちゃんが話しました。
20才代の頃、南のゲイスナックで飲み、夜遅くニュー・ルビア(サウナ)で泊まろうと、サウナに向かって歩いていたそうです。
大きな交差店では男がぶつかって来たそうです。サウナに着き、金を支払おうとしたら財布がなく、さっきぶつかって来た男が抱き付きスリだったと、気付いたそうです。
仕方なくスナックに戻ったら、スナックは閉まっていたそうです。
「今夜はどうしよう?」と、スナックの前にあった腰掛に座って思案をしていたら、4、50才代の男が通りかかり、「どうしたのか?」と、声をかけられたそうです。
「スリに金を盗られ、帰るにしても泊まるにしても金がない」と話すと、「一緒に泊まろう。帰りの電車賃はあげる」と言われたそうです。
好みの男ではないけれど、背に腹はかえられない。渡りに船と、男とホテルに行ったそうです。
いざ、セックスとなった時、男があっさり出した(射精)ので、Tちゃんはホッとしたそうです。
男は2、3千円を置いて帰り、Tちゃんは朝までホテルに泊まって帰ったそうです。
「これって、身体を売ったことになるかしらん?」と言って、Tちゃんは笑っていました。
Nさんも若い頃、新開地を歩いていると、向こうから酔っ払いがフラフラ(千鳥足で)歩いて来たそうです。ぶつかったら因縁をつけられると思い、気を付けて歩いていたそうです。
男を避けて避けて端を歩いていたら、Nちゃんを目掛けてぶつかって来て、「なぜ、ぶつかるんだ」と男が言い出したそうです。
Nちゃんは危ないと思い「なんぼ欲しいんだ」と言うと、男は「1,000円」と言ったそうです。
Nちゃんが1,000円を男に渡すと、男はお金を持って真っ直ぐに飲み屋に入って行ったそうです。
2人目の新規さんは10時頃。
通称名は〇ちゃん、年齢も国籍も不明。歌がメチャ上手でした。
でもでも、その時いたお客さん2人が「タイプだ、タイプだ」と言い出したので大変。
私達(店の子)は、素性、身元を知らない新規さんをお客さんに引っ付けるわけには行きません。
自己責任でお客さんが新規さんと一緒になっても、万が一の時は店の方がうらまれてしまいます。
新規さんが「店は何時まで?」と聞いてきたので、岡ちゃんが「(少し早め)11時半です」と言いました。
お客さんと新規さんは代り番こに自慢の歌を唄いっこしていました。
唄っている間も(酔って)「タイプだ、タイプだ」と言い合っていました。
11時半近くになり「ラストソングです」と私が言い、みんなにラストソングを唄ってもらい、お開きとしました。
3人のお客さんには(一緒に帰られて、間違いがあったら困るので)別々に帰ってもらいました。
新規さんの〇ちゃんは(一見)若く見えて体が締まっていて(筋肉質)魅力的でしたが、どこか危ない感じでした。
店が無事に終わって、私達はホッとしました。
今日は、Tちゃんが「遅くなってごめん」と言って、私の誕生日祝いとしてTちゃんお手製のケーキとお菓子をもらいました。
Tちゃん、ありがとう。感謝です。