金曜日

今日は日記のネタを仕入れることが出来ませんでした。

そのお詫びに、拙い短編小説を。

「息子」

夜11時半、その日のニュースを見終わって、トイレに行ってから寝ようと自分の部屋を出た。

小便を終え廊下に出ると、息子の部屋の明かりが少し開いたドアの隙間からもれていた。まだ起きているのかと思い、そっとドアを押して中を見て、私は驚いた。

息子は全裸のまま、ベッドの上で大の字で寝ていた。

マスターベーションでもしようとしたまま、激しいサッカーの練習疲れでそのまま眠ってしまったに違いない。

17歳の息子、雄太の裸を見て、私の胸は異常なほど高鳴った。

自分の心臓の鼓動が聞こえるぐらいに。

私は金縛りにあったように体はかたまり、目を見開いて息子の裸を見ていた。

“あ〜、いけない。目の前にいるのは自分の息子だ”と自分に言い聞かせて、自分の部屋に戻り、照明を消してベッドの中に入った。

身体が異様に火照る。私は何度も寝返りをうったが、目はさえるばかり。

私は起き上がり、息子の部屋をのぞきに行った。

音がしないようにドアを開き、中に入った。

息子はさっきの寝姿のまま。

静かな部屋に息子の寝息。

大人のごつごつした体ではなく、まだ幼さの残った体。

ベッドの脇に私は膝まずき、まじまじと息子の股間を見た。

大人のグロテスクなそれではなく、シミひとつないピンクのペニスを。

知らず知らずの中に、私の手は息子のペニスに触っていた。

そして静かにしずかに、ペニスをしごいていた。

数回しごいただけで、まだ幼さの残ったペニは大きくなってきた。

私の理性は飛んでしまった。

その後なにをしたかは覚えていないが、私の口の中は息子の若い精液で満たされていた。

のどに詰まりそうな、濃厚な精液。そしてむせるかと思うほどの青い匂い。

私は足を忍ばせて部屋に戻った。

あ〜、取り返しがつかないことをやってしまった。

嫌悪感にさいなまれながら、朝までもんもんと過ごした。

息子は気付いていたのだろか?

息子は6時に起き、弁当を持って、早朝練習のために家を出た。

いつも通りに。

“もう2度と、間違いは起こすまい。単に魔が差しただけだ、昨夜のことは忘れよう”と、私は自分に言い聞かせた。

私は息子と2人暮らし。

息子が中学に入って間がない頃に、女房は家を出て行った。息子を残して。

それ以来、女房とは音信不通。何処で何をしているのかは、分からない。

仕事に行きながら、私は家事一切をして来た。

休みの日は大忙し。食事の作り置き。洗濯。掃除。

息子の成長だけが、私の唯一の楽しみだ。

私が間違いを犯してから一週間後の夜。

息子の部屋のドアが開き、またもや息子は全裸で寝ていた。

そして、私はまたもや同じ過ちを犯した。

息子が射精をする時、かすかにうめき声が口からもれた。

“もしや、もしや、息子は寝ていなかったのかも”と、私の胸は高鳴った。

次の日も、息子はいつものように学校に出かけて行った。

それからは、息子の部屋の明かりがもれている時、そして息子が全裸の時は、私は夜這いのように、部屋に忍び込んで行為を繰り返した。

お互いの、暗黙の了解事項になっていった。

「今度、死んだお祖母ちゃんの七回忌があるけど、一緒に行くか?泊まりで」と私が聞くと、息子はあっさり「いいよ」との返事。

七回忌は七月末の日曜日。

私は実家には泊まらず、七回忌の前夜は地元のホテルに泊まり、当日、法事を終えてからは〇〇温泉宿に泊まって、家に帰る計画を立てた。

ホテルに着くと、直ぐに夕食の時間。夕食はバイキング。

息子は驚くほど食べた。三人前以上食べてのではないかと、私は思った。

部屋に戻ると息子はユニットバスに。

風呂から出て、息子はパンツ一丁でうろうろ。

もう、そろそろ寝ようかとお互いのベッドに入ろかと云う時、息子は私の目を見ながらパンツを脱ぎ、パンツを丸めて頭もとに置いた。

あ〜、その時が来た。「やってくれ」と云う合図だ。挑発だ。

“いつか、そうなるのではないか?”と思っていた、その日が来た。

私は、息子のベッドに入った。私も全裸になって。

息子のペニスはすでにギンギン。私のペニスも恥ずかしながらギンギン。

ことが終わって横に並んで寝ながら、「雄太に話しておきたいことがある」と、私は話を切り出した。

「実は、雄太は俺の血をひいていない。お前と私は血がつながっていない」と。

私が単車で転び、足を複雑骨折して、しばらくの間、入院をしたことがあった。

やっと、松葉杖で歩けるようになり、妻の待つ家に帰った。

松葉杖もいらなくなり、妻にセックスを求めたら、断られた。

その次も、その次も。そしてとうとうセックスレス夫婦に。

その中に、妻のお腹が大きくなり、妊娠が分かった。

出産予定日から逆算すると、私の子でないことは確実。

私は親族にも、女房の家族にも、ましてや会社の同僚にも、そのことは話さなかった。

みんなから祝福されて雄太は生まれた。

仮面夫婦。 雄太を妻は育ててはいたが愛情あふれる子育てではないように、私には思われた。

そしてとうとう、雄太が中学生になった時、妻は突然、家を出て行った。

“いつか、その日が来るのでは”と思っていた私は、“とうとう、その日が来た”と、心を決めた。

雄太を私の子として、育てようと。

雄太は黙って、私たち夫婦の経緯と、自分の生い立ちを聞いていた。

「うん、俺も何となくお父さんが本当のお父さんとは違うと、感じてた。いつも俺には本当に優しかったもの。友達の親とは全然違っていたもの」と、雄太。

お互い裸で添い寝している雄太の手を、私は強く握りしめた。

法事も済み、温泉に着くと、雄太の態度は今までとは全く違っていた。

部屋に入るなり雄太と私は大浴場に。

部屋に入ると雄太は直ぐ、浴衣を脱ぎ全裸になり、私に抱き着いてきた。

                  続く

校正をする時間がないので、間違いの個所があると思います。

後日、訂正をします。