月曜日

今夜の話の主人公はAちゃん、40才で美容師です。

ひょんなことから店を持つことになり、今年の4月で2年目に。

一人で店を切り盛りしています。

友達に「店をやっている」と言うと、「売り専の店(ゲイスナック)か?」と言われると、Aちゃんは笑って言いました。

Aちゃんは店に来た腹立たしい客について話し始めました。

「他の店で毛染めをしてもらったけれど、すこし明る過ぎる(派手)ので染め直してもらえますか?」と、24才の女が来たそうです。

女の情報を仕入れようと「職業は何ですか?」と聞いたら、女は「秘密」と言って教えてくれなかったそうです。

Aちゃんは女が指示した毛染めの色見本通りに染めて上げたそうです。

そして、女が帰って行ったのですが、女の母親と名乗る女から電話がかかってきたとか。

「うちの娘は教師をしています。何であんな色(派手)に染めたんですか?」と云う理不尽な苦情の電話。

電話がきたのは、お客さんの頭をセットしている忙しい時間。

電話の応対もままならないので、腹立たしい気持ちを押さえて「(無料で)染め直しますから来て下さい」と、Aちゃんは答えたらしい。

そして、教師をしている女の髪を染め直したのだけれど、その女は礼も言わずに帰って行ったとか。

「あんな女(自分の意志のない、礼儀知らず)が教師をしているなんて考えられない。生徒が可哀相だ」と、Aちゃん声を荒げて言っていました。

Aちゃんの仕事も客商売だから大変だよなー。

私は岡ちゃんと二人で店をやっているからまだ良いけれど、Aちゃんは一人。

腹が立っても話し相手がいないし、うっぷんを晴らすことも出来ないだろうな。

Aちゃんが明るい顔をして言いました。

「今年一番、良いことがあったよ」と。

「今年はまだ始まったばっかりだよ」と、岡ちゃんは言ったのですが。

今年一番の良いことは、ドリカムのコンサート(9月京セラドーム)のチケットが取れたこと。

37才の弟さんがインターネットを駆使して取ってくれたとのこと。

弟さんが言ったそうです。

「兄ちゃんだったら、とろいからチケットは取れていないだろうな」と。

Aちゃんはドリカムの大ファンだそうです。

コンサートのDVDを観ていると、感激して涙が出てくるとか。

コンサートでは吉田美和が3時間、唄いっ放しだそうだけれど、コンサートでの第一声は「みんなー、幸せになって帰ってねー」だそうです。

その第一声を聞きに行くんだと、Aちゃんは嬉しそうに言っていました。

Aちゃんは心根がすごく良い子なので私は好きです。

Aちゃん、頑張ってね。

ストレスが溜まったら、店に遊びにおいでね。

AちゃんはFちゃんからスコッチやバーボンの水割りをもらって、美味しそうに飲んでいました。