台風が来ると云う。新世界はメチャ静か。
最初のお客さんはTちゃん。
こんな日に来てもらえるなんて感謝。
Tちゃんが来て直ぐ、Aちゃんの来店。感謝。
Aちゃんは店に何度か来ていて、満席で断られたことも。
今夜は飲みに行こうと思い立ち、ふと“こんな日だったらかけふの店も断られないだろう”と思って来られたとのこと。
Tちゃんは先日、一緒に来たBさんのことを話していました。
Bさんは東北の出身。若い頃、大阪に来て就職、結婚。
Tちゃんの趣味のグループ(ノンケの集まり)に入ったそうです。
Bさんは60を過ぎて、十三(大阪の地名でじゅうそう)の映画館で男に手を出されて、何となく男の世界があることを知ったようです。
そのことをTちゃんに話し、Tちゃんがゲイスナックを案内。
一緒にかけふの店に来てくれたようです。
TちゃんがBさんに「どんな男が好きか?」と聞いても、Bさんは「まだ、わからない」と言うそうです。
田舎のおっちゃんと云った素朴な感じのBちゃんには又、来てもらいたいものです。
Aちゃんは年は幾つか、絶対に言いません。
60過ぎて、2、3年だろうと私達は思っているのですが、Aちゃんは絶対に言わず、干支も言いません。
想像にまかせますとのこと。
でも、ゲイ暦は長く20過ぎの時、堂山で小中学時代の友達(スナック某のマスターで同級生)に出会い、「面白いところに連れて行って上げる」と言われて、スナックSに行ったのがゲイの世界の始めだったそうです。
「『スナック某のマスターは子年の生まれだ』とお客さんが言っていたよ」と私が言うと、「マスターは年をごまかしているよ」とAちゃんは笑っていました。
Aちゃんには「過去に忘れられない(後悔をともなう)男が2人いる」そうです。
1人は、スナックSで白人の男にはまっている時、Aちゃんに声をかけてくれた男で、ハンサムで年配の人だそうです。
Aちゃんが白人の男を交えた数人でテーブルで飲んでいる時、一緒に飲まないかとカウンターに誘われたそうですが、白人に熱を上げていたAちゃんは誘いを断ったそうです。
その人が今も忘れられないそうです。
その後、外専になったAちゃんは東京の外専バーによく通ったそうです。
白人とのセックスは濃厚なキッスから始まり、とても優しいそうです。
日本人とのセックスと全く違うと、Aちゃんは言っていました。
Aちゃんは飲み友達2人と40日間のヨーロッパ旅行に行ったそうです。
フランスで有名なゲイのディスコに行ったそうです。
Aちゃんはディスコが気に入り、毎夜、通ったそうです。
そこで知り合ったフランス人が2人目の忘れられない男だそうです。
フランス人は「Aちゃんに会いに日本に行く」と云う連絡があったそうですが、Aちゃんは家で「結婚しろ・・云々」のごたごたの頃で、「今は日本に来ても無理だ、会えない」と連絡をして、2人の仲はこれっきり、終わりとなったそうです。
Aちゃんはゲイの世界を飛び回っていた頃の話をいっぱいしてくれました。
Aちゃんは今、長い付き合いの出来る人を探しているそうです。
でも、Aちゃんは付き合っていると、必ず相手の欠点が気になり別れてしまうとか。
「付き合っていると誰でも、気に入らないところはあるもの。お互いさまだよ。それを越えて愛し合うものだよ」と私が言っても、Aちゃんは理解出来ない様子。
「相手のちょい遊び(浮気)ももってのほか」とのこと。
相手の浮気は許せないけど、Aちゃん自身は付き合っている男がいても、ちょい遊びはしたいとのこと。