Aさん(70才過ぎ)、お連れさんの来店。
お連れさんはAさんの元彼で、Bさん(60才過ぎで、関東在住)。
Aさんは転勤族。
結婚をした後(30才代の頃)、今池(名古屋)の地下の映画館で男の初体験をしたそうです。
でも、学生時代から“同級生(男)を抱きしめたいな”と云う衝動は、あったそうです。
Bさんは20才代半ばの頃、同じく映画館でこの世界を知ったそうです。
Aさんが東京に転勤になり、新橋のゲイスナックに出入りしていた1980年頃に、Aさん(当時、40才くらい)とBさん(当時、30才くらい)は、出会ったそうです。
「付き合っていた当時は、よく泣く男で、可愛かった」と、AさんはBさんの事を言っていました。
Aさんの家に、独身のBさんが泊まりに来ることもあったそうです。
そんな時、夜中にBさんがAさんの布団に潜り込んで来て、困ったそうですが、家族に気付かれない様にセックスはしたそうです。
付き合い出して12、3年過ぎた頃、Aさんは関西への転勤の辞令が出たそうです。
「遠く離れては、今の関係は続けられないと、2人は友達になろう」と、お互いに話し合って、別れたそうです。
別れてから20年近くたった今でも、2人は親密。
今は、お互いに彼氏がいるそうです。
2人は会話をされていたけれど、話の内容は高尚。
「〇新聞は左翼で、△新聞は右翼だ」とかの話から、政治家の話。
「韓国と中国は、どちらがより嫌いか」とか、「韓国は“恨(ハン)”の国だからね」との話。
「明智光秀は織田信長をなぜ殺さなくてはいけなかったか」とか、根来衆の話から和歌山の話。
「利休にたずねよ」た「火天の城」の著者の故山本兼一の話から、安土桃山城の話。
等など、博識で歴史が好きな2人の話は、尽きませんでした。
難し過ぎて、私は話に参加出来ず、聞いているだけでした。
Aさんが岡ちゃんの顔を見て、言いました。
「君はノーブルな顔をしているね」と。